いっぺん廻ってみ?

たりないものばかり

髑髏城の七人season月<下弦の月>11/27感想。及び月髑髏全体感想(26日上弦の月詳細込み)

そろそろこのブログには

"※個人の感想です" 以外に、

"※一介の捨天別役設定オタクの気持ち悪い感想です(特にワカ鳥)" を付け加えなければならない。

ような。
つまりとても自己満足な内容です。
内容的には月髑髏全体の感想妄想と、下弦の感想と、最後に上下キャスト感想(特に捨天蘭)なんですが、正直ワカと鳥の話しかしてないと思います。
途中何言ってるかわからなかったり本当に日本語喋ってるのか疑わしくなったらワカ花鳥風を是非ご覧ください…。映像化いつだよ花鳥風…;;;;

 

やっぱり上弦だけ見てブログ書いたの馬鹿だったわ。バーーカだバーーカ、ブーーーブーーーーーー!!!!(お好きな声で)
終わった瞬間に一番に思ったことは「下弦が初髑髏城の人良いな~!!」でした。
前回のエントリで「6時間後には下弦見てますが、良い具合に作用できてたら良いなあ」とか言ってた自分に電光石火の手のひら返し!月は二つでひとつというのがものすごく実感できて、こころがすっきりした。

 

さて、仕上がり具合が昨今の新感線作品でも髄一と思われる下弦と、化けっぷり期待値が昨今の新感線でも髄一と思われるフレッシュ上弦の話です。

下弦が正で上弦が反転。
内容も設定もわかりやすくとっつきやすいのは明らかに下弦。
花鳥風月の中でも一番正統で初心者向けの超ライト髑髏、下弦。そりゃあの場面もこの場面も増えますわな。配役から設定、クオリティまで痒いところに手が届きすぎてこれ以上引っ掻く所がないもの。テクニシャン達に揉まれてなめらか肌触りすべすべ~、さ、寝よ♪みたいな。エステドクロ。
「人殺し」とか「城つくり」とかわかりやすい単語になっちゃってまあ。
対して上弦は、花鳥風月通して髑髏城人生何周分もしてしまった人を解体しているような。
少なくとも上弦は初心者向けではないでしょう。キャスト側も含め、キャラを生かすことも難しいでしょうし噛み砕き甲斐があるのも圧倒的に上弦かなと勝手に思ってます。
誤解を恐れずに言うと、今回アテガキではないことで割を食ってるのが上弦であることは目に見えてあきらかで。けれど、新感線がアテガキしなかったことで初めて見えた面白さもあるなと。それが上弦のあの歪みなのかなと。
その歪みを輝き焼き散らす福士捨のまぶしさな~~~~~!!!!!!!

これはワ花鳥風月沼にのぼせた人間の妄言ですが、上弦は、これまで繰り返された捨天別役版髑髏城の因果と業を積み重ねた早乙女天魔が、福士捨によって解体されることによってオトシマエを付けられ、そして物語自体は下弦の月で大団円を迎えているかたちがした。
だから、上弦のイレギュラーっぷりや歪みも然るべきものだったし、合わせてみることによって確かにこれは月髑髏答え合わせかな、と。上弦クエスチョンの下弦アンサー。でも多分今度上弦見たときにまた違うこと言ってるかもしれないな。楽しいな。二月になったらどう思ってるかな。

どうでも良いですけど、歪って「不正」って書くんですね…ふええ…
閑話休題

 

下弦の月(開幕二日目)めっちゃくちゃ良かったんですよ。正直に申し上げますと花鳥風月の中ではトップの仕上がり具合だったと思います。超優等生ちゃんすごい。
鳥が実写化不可能なら下弦は実写化アニメ。滑舌よしテンポよし流れよし見栄えよし。話も捨天蘭のバランスも最高。ほんと見た方がいい。
上弦が超ワカドクロなら、下弦は真ワカドクロ。もしかして、この終わり方が本当はワカでやりたかった理想の終わり方なのかも、と思ってしまったり。脆く美しく崩れてる痛々しい青春に狂ったかたちのワカより、もっともっと健康的で理知的で、とてもスムーズなワカドクロ。だからこそ、下弦に関してはもしかして霧丸は沙霧でも良かったかなと思ってしまったり。勿論男の子でも構わないのですけれど。
想像せずともわかる、マモ捨と沙霧めっっっっちゃ似合うじゃん!?!?!?!?

マモ捨、説得力溢れるワカ捨だったんですもん。こんなにワカワカ言ってしまってるのは、マモ捨と木村兵庫のせいです。なのに天蘭は鳥オチなのホントしんど…。
ていうか上下共に最後の天蘭シーンの出だしが鳥のリフレインなのがさぁ~~~!!いつかオーーーーーーーーーーーイって言ってほしいしイエスフォーリンラブアゲインして。

とまあ、私は下弦の解釈も熱量もものすごく好きだったのですが、ワカの亡霊達は各々の思い入れやこだわりがあるだろうから、もしかして下弦が地雷になる可能性もあるかもしれない。私も個人的には闇が広がり傷付け合うしか生きる意味を見いだせなかったワカの攻撃的な雰囲気が大好きです。
でも中島先生も仰ってますが7年経って若者のヒーロー観が変わったんですね。そうですね、ワカ、2011年ですしね。
でもワカを見て、花鳥風月を経て、上弦でスクラップされたからこそ、下弦のこの終わり方っていうのがほんっと、ほんっと、なんかものすごく泣いた。大団円だった。下弦はワカドクロトゥルーエンド。
極はあれでしょ、ご褒美でしょ。ボーナスステージじゃん。

 


というわけでやっと上下髑髏キャスト感想です。キャストというかキャラ考察のようなものですが。


捨之介

大好き。
花捨はああ見えて相変わらず闇落ち一歩手前の自己犠牲の塊だったし、鳥捨はアレだし、風捨は母なる大地だった(大地讃頌)。
月捨、月を照らすお日様だった。北風と太陽のたいよう。
マモもパンフで言ってますね。
上下それほど印象変わらないのですが、上下で10歳も違うってすごい。成熟みがあれだけ違うおひさま捨を見比べられる贅沢っぷり。

「殺すんじゃねえ、止めるんだ」
難しいですよねえ。主人公がどこを向いてるか一発でわかるこの台詞、最終的にどこに着地するかで作品の良し悪し決まってしまうキケンな台詞。
にしては、福士捨にはそんなキケンな台詞すら軽々と越えてしまいそうな恐ろしく純粋な、純度100%みを感じました。なんかもう天使。エアウェーブと水鳥羽毛100パー布団に包まれたような。単純にワシがババアになっただけかもしれないガハハ。
それだけではなく、自分のことも俯瞰視できていることに、月捨の計り知れないポテンシャルを感じました。
最後の「口で言うほど捨てるってのも簡単じゃねえな」もだし、この人現実見れてるんだなと思ったのは「俺は一人が性に合ってる」かな。三途の川に捨てて自らに何一つ重い荷物を課さないからこそ、血の雨涙雨を受け止められるのかなとか。
だからこそ、歴代捨の中では一番孤独を感じました。おひさま孤独だもんね。
そういう意味で、沙霧がいない捨も成り立つんだなと思ったり。
この話って天に地が勝つ話ですけど、その地が月髑髏では新たな天となってみんなを照らし続けるのかなあとか。宗教かな。
キッラキラだったんですもの福士捨。

で、そのキッラキラが零れ落ちた捨に残ったものが、色気と大人の余裕とイケボの塊の負ける気がしないマモ捨っての最&高。安定さパない。
マモ捨のポテンシャルすごい。何がすごいってあれだけ華があってど真ん中に立って太陽のように輝いているのに、まだ歌を歌っていない。
宮野氏には常々たくさんの萌えをいただいておりましたが(初めて宮野氏を意識したのはファフナーだと思います鬱)、まーーーまさかこのようなかたちで生マモを見ることになろうとは!!!!そしてこんな最高な捨之介像を見せてもらえるとは!!!!
髑髏城、つくづく2.5向きなんだろうなあとひしひしと感じました。新感線自体が3次元からの2.5次元ですけどね。

最後にひとつ。
「いくら斬っても昨日に向かってるんじゃ意味がねえ」
それ鳥捨に言ってあげてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!
鳥捨のアンサーが月捨なのかもしれない。未来がある若者すごい。

 

天魔王

まがいものの天とまで言われちゃってる、可哀想で愚かて不憫で、鎧の中ででしか踏ん反りかえれないメンタル最弱天魔王さまいかがお過ごしでしょうか。
上弦おまえのことだよ。
良く考えたら、豆腐メンタルで愚かで人間味溢れる天魔像作っているのが森山早乙女しかいないことに気付きお、おう…となっています。おう…。

鈴木天魔王さまはとても手堅い。迷いもない。優等生っぷりと安定感。まさにプロさま。
ワカ天…をもっと知性とメンタル強化したらこうなるんだろうなぁ…。その点では花天魔と同じくらいのしぶとさを感じました。あの天魔さまなら、自分で自分を刺したのにも裏がありそうだし、城が落ちても生き延びていそう。まさにスマートな悪役さまでござった。
あと、上弦天はいつもみたいに無界屋に配下忍び込ませたいとかはないだろうけど、下弦天は一人二役ver.天魔様みたいに無界屋に配下忍び込ませててもおかしくないなと思ったり。下弦は天魔がいろんな意味で大人なせいか、天蘭がヴァンパイアに見えました。ドラキュラ伯爵かな。

えーーーーーー、その上弦天魔王さま……に関してはあまりにも鳥髑髏ショックでパンクしたので正直何見たか覚えてません…。鳥髑髏を見てたしセルフ副音声でずっとミライモリヤマの歌声聞こえてた。
だいたいパンフのタイチサオトメはどうかしている。ここたくさん噛み砕きたいなぁ。まぁ、タイチサオトメのメイクと演技プランもほぼ日替わりでしょうし最後まで答え出なそうですね。2月には何かしら答え出したいです。
月の口説き、すごかったですね…。あら風の流れかしら、と思ったら私的名シーンの一つである花天魔王の台詞が入ってからの、鳥天魔の台詞オンパレードになってからもう震えっぱなしでした…。
風台詞で挑発→花台詞で懐疑→鳥台詞で共感で口移しでというの、これまでの天魔の御霊又は亡霊を道化師役の月天が口寄せして伝えてるようで感慨深かったです。その分どこに重点置いて説得してるが全く分からなかったんですが、月天の後ろにこれまでの天魔がいるのならば納得です。
あと、口移し前で天魔が腕を伸ばし、蘭がその手を取り、天魔が引っぱる流れがすごくいい。蘭があちらに行ったっていうのがすごくわかりやすいと思う。

そこかしこで言われておりましたが、鎧をはがれた後の無残な姿、あれ考えたのいのうえさんですよねもう最高にファイナルアンサーすぎてひどすぎて泣きたい。泣く。どうしてこんな仕打ちするの。
上弦にはイキったただのガキっぷり、下弦には一人の細い人間っぷりを見せつられて。あそこ本当につらかった。惨めだった。
でもね、あのピエロなのかジョーカーなのわからない、厚塗りされたメイクが汗でどんどん溶けていって、鎧もひん剥かれてぼろぼろになって泣き叫んでいた上弦天魔王さまの顔は、私が初めて知った無界屋蘭兵衛と同じ顔をしていました。完。

 

蘭兵衛

双方顔とスタイル百点満点なのに、オラオライケメン系とふわふわ美人系交互に見れるとか贅沢の極み。。
もうお二人ともこれまでの髑髏城めちゃくちゃ研究してくださった上に、太一塾において師範の直接仕込みが凄かったとお察しいたします本当に本当にお疲れ様でしたありがとうございました。口移しあとの血糊たらし、すみません、今回初めて、早乙女蘭以外でたいへんたいへん満足しました…二人とも最高だった…。

上弦蘭は確実に花蘭とワカ蘭と血繋がってますね。あの三人はおそらく親御さん一緒です。
上弦蘭兵衛の話は上弦天魔と一緒にゆっくり噛みしめていきたいんですが、蘭兵衛の亡霊に取りつかれた蘭兵衛さん強かった…男だった…。あのビジュアル(メイク最高)と所作の優美さ(師範直接指導行きわたってる)にも関わらずオラオラだったギャップがたまりません。登場時の台詞改変にビクっとしましたが上弦蘭兄ちゃんっぽくて良かった。言い方あまりよろしくないんですが、まさに早乙女天のための蘭兵衛だった。
そして下弦蘭兵衛、髑髏城の世界観と作品のバランスとしては、1番理想の無界屋蘭兵衛のかたちを見せてもらえたと思います。
尖ってなく、癖もなく、強すぎず、優しくて、無界にいれば笑いあえるし天につけば鬼神となる。殿に純粋に蝶よ花よと愛でられ、ゆらゆらと水のよう。たっぱがあるから殺陣も映えるし。
常々、蘭兵衛には「儚い」という言葉は合わないなと思ってたのですが下弦蘭兵衛で初めて「儚い」って思いました。無界に足がついているようで着いていない様子がとても良かった。
それから血吐いたあと天魔の鎧にすがって鎧動かしてくれたの嬉しかったです。天魔の鎧ちゃんと骨尾あることがわかりました。

蛇足ですが、蘭登場場面、無界屋から出てきたのは結局鳥蘭だけになったので、あの人やはり酒飲むためにこっそり戻っていた説ほぼ確定では…(笑)

 

兵庫
ここも差が激しくて楽しかったーー!!
荒武者隊もイケメンがいっぱいいて楽しかった。上弦は歌日替わり頑張ってください…。
太夫とどうなるかと思いましたが、ほんとこれからどうなるんだろうあそこ。でも最後の改変台詞じんわり来ました。
兵庫のプロポーズ台詞、上弦は脚本通りですが下弦は花準拠なんですね。

 

霧丸
千穐楽までにはアレを見てしまった霧丸の反応を見たい。でも絶対アレの方をガン見しちゃってると思います。
付加設定良かったと思います。上で言ったとおり、マモ捨は沙霧でも良かったかもしれないけれど。
でもこーだいくんかっわいかった…笑顔が可愛い子は素敵だ…。
でも、二人ともめちゃめちゃ強いから守られる必要ないってみんな言ってるけどほんと守られる必要なさそう(笑)

 

極楽太夫
はのあきしゅごい…はのあきしゅごい…しゅごい…ろりばbry
まさかこの目で聖子太夫と羽野太夫見れるなんで思ってなかったのでなんか一気に初演髑髏とかアオとか見たくなりました。
しかしどちらもいいおかあちゃんだった…!!
パンフに書かれてるとおり、聖子ママ太夫は蘭も子供扱いしてるのわかるけど、下弦も子供扱いしてると思うんです。下弦蘭はナチュラルに触れ合いスキンシップするだけで、太夫への抱擁も情愛ではなく母親への慈愛に見えるんだなぁ、わたしは。下弦蘭、優しい子…。
羽野太夫、無界ガールズの髪備える時の、気丈にしようとしてでも哀しさが透けてる姿がとても印象に残ってます。
聖子さんは太腿見えてるのに下弦太夫は足見えてないよーなんでだよー。

 

狸穴&贋鉄斎
わ、脇役だ…!season狸とは…!
しかしまさか千葉狸穴をこの目で見ることができるとは……!
ワカの亡霊なので、半径1メートル内で千葉狸穴を見られて泣きそうになりました。ワカより好色爺だったけど。顔あかかったけど。
贋鉄斎の庵の場面、捨から「斬鎧剣」という名前が出たのにホホウ…!ってなったり。やっぱり聡明だ捨之介さん~!

 

渡京・生駒・その他

・いち!りん!しゃ!!一輪車!!
・なにあれ水車小屋の車輪なのそれとも花贋から飛んできた車輪なの。
・粟根渡京は青一筋で、伊達渡京は緑一筋。
・生駒上下かわいーーー!!鳥生駒より年下ロリだ!
・さとみ生駒おこ!きゃわわ!
・この上下生駒の死ぬ場面の違いがもうたまんないんですけど。
・上弦天生駒なんなのあれ。絵にしたい。カナコさんと太一さんの絡みもあそこまで極まりました。蛮幽鬼から早幾年、本当に本当にありがとうございました。
・なんか髑髏党衣装、セーラーギャラクシアみたいだよね…あまりいい意味では言ってません…(笑)
・剣布ーーー!人見さーーん!!俺だーー!足で蹴ってくれーーー!!
・福士捨の剣布いじめは小学生のパンチラ犯人的なノリで行こう?マモ捨は確信犯。
・カテコ天蘭うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(軽率な死)

 

そんな感じで非常にバランスのいい綺麗な綺麗な湧水髑髏を見てしまったので、でもこんなにスマートな髑髏を見たら次は破壊されてる髑髏を見たい…そう、上弦だ…その次は下弦だ…シャブだ…なにこれ…なにこれ…。

というわけで、次の登城は明日12/1の上弦なのですが、ステアラちゃんが瀕死です。わたしは月シャブがしたい。