いっぺん廻ってみ?

たりないものばかり

髑髏城の七人season月<上弦の月> 11/26感想(ネタバレ有)

風ライビュも極髑髏詳細の話も書きたかったんですけどブログ主がくそ忙しかったのでそのままほっぽってしまったままいつの間にか月がのぼってた!!!!!
花鳥風月で唯一初日行けなかったの素直に悔しいよ~!初日組みんな屍になって帰ってきてた…。
今晩下弦を観に行くので下弦見てからまとめて書こうかなと思いましたが、上弦下弦あまりに差がありそうなのでとりあえず上弦だけ、今現時点の私が思っていることを素直に。


わっけーーーーー!!!!!なにもかも!!!!!!若い!!!超ワカドクロ上弦!!!!
ワカドクロは若さゆえの愚かさ、上弦は若さゆえの輝き、同じ若さでも生命力に溢れてた。ワカの死まっしぐら感はそちゃもう大好きだけど、若いっていいねぇ、伸び代あって!!(かぜみたあとだからとくに)(どんどん甘くなってく親目線)
あとめちゃくちゃ客席が新規勢でおもしろかった。ごめんねあんなうるさい音楽ばかり流して変な笑いばかりで。戸惑うよね、ごめんね。

そんな新規勢ではない髑髏沼民の私ですら、今回の月髑髏は今までで一番戸惑った髑髏城でした。上弦を語るに、これまでの髑髏の記憶補正、特に鳥の存在はかかせないと思うのですが、その因果云々の話は少し置いといて、単純に作品の方向性に戸惑いまして。一番最後に書きますね。
個人的には、今年の3月から思う存分、髑髏城花鳥風月シリーズを楽しませていただきました。とっても楽しかったです。その結果、たまりにたまりまくった業と因果がいっせいに襲ってきて、世界観がめちゃくちゃ歪んで見えた。
何を見ていたのかわからない。でもこれは確かに月髑髏だった。
今までの髑髏城と方向性を変えた、これもまた新しい髑髏。なんせテーマがアニメチック。なんだよ不殺って。常々捨天二役髑髏は少年ジャンプジャンプ言ってましたが、それは描写テーマまでジャンプだったんですけど。こういう話、よく見る。
そんなよく見る話に"ワカ花鳥全部乗せちゃんこ鍋(やみ鍋要素あり)" を掛け合わせたごちゃごちゃ髑髏城なのにきちんと月髑髏として成り立っているのは、ひとえに福士捨と霧丸のおかげだと思います。

 


月捨の設定が、大好きです。
とても歪で、全然揃ってなくて、ぼっこぼこで。でもその歪な物語が最後に見せてくれたのは、ただひたすら馬鹿みたいに、自分の信念を貫き未来を信じる若者の物語で。単純にスマートな大団円よりそういう話が好みなんです。
こんな若者、今この社会でもそうそういないと思うからすっごい胸を打たれてしまって。捻くれもしていないし社会に唾もかけない、こんな若者が過去の亡霊なんかに負けるはずがない。ワカドクロは若さ故の愚かさが協調されていたけれど、上弦は若さ故の純粋さがすごかった。考えようによっちゃ天魔も純粋なんですよこれ。
「天に誓ったこの俺の」
倒すんじゃなくて、誓える捨之介。光り輝いてたなあ、宗教かなあ。
その対比として霧丸が作用してたのがもんのすごく良かった。髑髏城は捨と沙霧(霧丸)の物語なのがここでも変わらずいて良かった。
霧丸、鳥捨(雛)だよね。上弦が鳥reverseというのわかるのですが、それは決して天蘭だけではなくて、鳥捨と上弦捨も一種のreverseだなと。鳥沼民へのメッセージ性があまりに強すぎる上弦髑髏。


天蘭に関してはちょっと時間ください。どこから話せばいいのかわからないので時間たくさん考えます。多分ワカからかな(真顔)。
変なこと言えない。
三浦蘭兵衛への元蘭による仕込みと三浦様ご本人の投影力が最強だったのは把握しました。三浦くんありがとう。

あ、兵庫全般超好き!!!!改変全部いい!!!!まさかああなるとは!!!!
百人斬り、ワカ髣髴とさせてますね(音と視覚的な意味で)。やっと一番見やすい百人斬りが来た。
なので太夫もすごく良かったです。兵庫を「この子」って言ったり、太夫にとっては蘭兵衛さんも「この子」なんだろうな。幼稚園の先生みあった。荒武者隊もあわさってやはりこれはバブドクロ。
あと、渡京の逆光立ち姿がとっってもツボだった。渡京にある青髪ひと房の謎と考察を下弦観たあとにしたい。

 

 

 

 

ちょっとここから辛口感想です。キャストの話ではなく、演出的な意味で。

殺陣や所作は合格点だと思います。2月までどんどん化けていくのが目に見えてるし別物になってると思います、進化できるものですしね。
衣装、音楽、笑いのセンス。なんでああなったの…?
それぞれがぜんっぜん、噛みあってない。ひとことでいうと超ダサい。コンセプトすら一貫してないし個々でつったってるだけで何にも物語に作用できてない。本当になにもかも意味のないもので、どうしてこうなった!?と私の中の太夫が叫んでいる。
特に衣装が1番ダメ。次点音楽。次に笑い。
とにかく衣装がセンスもなにもなく、特に無界屋悲惨すぎて見れなかった。
教祖と冠さんの無駄遣いにもほどがあるし、キャストの得意分野も実はほとんどってほど全く生かしきれてないじゃないですか。幕開け序盤とかそういう問題でなく、設計図そのものがとっちらかってて全然集中できない。誰か豊洲の熊木衆に力をわけてほしい。
新感線は好きですが苦手なところもかなりあって、その新感線のダメなところを全部掛け合わせた構成でマジでどうしようかと最後まで思ってました。正直脚本の設定改変しか良いところがない…。あとは花鳥風の思い出補正に頼りすぎ。
笑いどころ、これ下弦はたぶん平均的にマシになってると思うけど、あれたぶん舞台に目のこえたオタクにも受けないし若い子好きだと思う…?
なので、新規客を見据えたこの月髑髏にこの演出や衣装音楽は最高に残念でなりません…全体的に非常に安っぽくてダサい…本当の髑髏城はこんなものじゃない。
ああいうの、2.5舞台ファンとか嫌ってほど見てると思うので、これが新感線だと思われたくないなぁと…私の好きだった髑髏城はこんなものじゃないと…鳥天魔さんが私の中で叫んでる…。

6時間後には下弦見てますが、良い具合に作用できてたら良いなあ…